乗り越しブログ4本目ぇぇぇぇぇぇぇ!(書きすぎ)
というわけで、こちらは解禁時に書いた部分解釈エントリの修正版です(笑)
今回は自分の中にあったストーリーを総まとめしたようなエントリになる予定。
付け足ししすぎてカオスな記事になっていますが、解禁時にUPした一部分解釈の記事も一応載せておきます。
「もう乗り越し話はしない!」と言いながら、終わる終わる詐欺がひどいですね(笑)
それでは本題に参ります。
物語の背景
舞台は関西某所を走る電車の中。20代、社会人3~4年目くらいの男女がメイン。
2人は高校の同級生で、一度付き合ったことがある。高校卒業後、彼女は夢を追いかけるために上京、主人公である彼は地元の大学へ進学しお互いに別々の道を歩み始めていた。
そんなある日、大学を卒業してサラリーマンとして働く彼はいつもの通勤電車で上京したはずの彼女の姿を見つける。
登場人物について
彼→おとなしい性格。電車の中では主に読書をしている。ドアの横にもたれて本を読むのが好き。
彼女→活発で元気な女の子。彼よりも学校に近い駅が最寄り(現在のシーンと回想シーンがリンクする重要な設定)。
・2人の馴れ初め
2人が接点を持ち始めたきっかけは、彼女が彼に声をかけたこと。当時彼は“同じクラスの〇〇さん”くらいの印象しか持っていなかった。乗ってくると同時にいつもドア横の彼に「おはよう!」って声をかける彼女。そんな彼女に彼も次第に心を開き、仲良くなっていく。
そんな日々が続いていたある日、彼の方から告白。付き合ってからは一緒に登下校するようになった。(それまでは学校の最寄駅でそれぞれの友達と合流してた。)
・別れた理由
高校3年生になり、進路が決まった人がポツポツと出始めたころ。彼女は夢があること、上京してそれを叶えたいということを彼に伝える。それを受けて、彼は彼女に別れを告げる。
→彼が別れを告げた理由は「彼女は自分にとって高嶺の花みたいな存在だったから」と考察。自己肯定感の低い彼には彼女の足枷になりたくないという気持ちがあったのかも。
お互い好きなままでのお別れ。だからしばらくはお互いを忘れられなかったんじゃないかなと思っています。
歌詞解釈
ガタンゴトン揺れる僕らは 出会い別れまた恋をして
ドンと構えた僕の切符 乗り越しラブストーリー
大学を卒業し、社会人として働く彼が通勤電車に乗っている。相も変わらずドア横が定位置。
「ドンと構えた」の部分は彼女とのことは忘れて立派にやってるよ、みたいな意思表示かな。大人になった彼を強調するような表現だと思います。
「よっ」って言えよはよ 車窓透けた僕赤ら顔
こっち気付いてや キレイなってる横顔
(赤ら顔 の部分まで)過去と現在がリンクするシーン。“彼女が後から乗り込んでくる”というシーンを現在と過去どちらにも取り入れることでデジャヴ感が表現される。イメージとしてはドラマでよくある現在のその人と過去のその人が重なって見えるみたいな演出に近いです。
(こっち気付いてや~)現在と過去の違いが出る部分。昔みたいに彼女が「おはよう!」と声をかけてくれることはないし、彼女は彼に気が付かない。彼は彼で、自分から声をかけるということに慣れていないうえ、久々の再会ということもあって声をかけられない。ドギマギする彼にもどかしさを覚えるけれど、この演出がいいスパイスになっていますよね。
いつだってなんだって繋いだ手と手
「めっちゃ幸せ」言うて見つめあった
付き合ってた頃の思い出回想パート1。おそらく付き合いたての一番ラブラブな時期。
目を閉じて思い出ひたっとったけど
ドア開く まだ好きなんや
現在に戻る。回想したことで、別れてから現在までずっと心の奥底にしまっていた恋心が蘇る。まだ好きなんだということを確信するシーン。
ガタンゴトン揺れる僕らは いったいどこへ向かってるの
ポケットつまづいた僕の切符 乗り越しラブストーリー
彼女への気持ちがまだ残っているという事実に対する動揺、迷いが感じられる部分。吹っ切れたと思っていたけれど吹っ切れられていなかった、そんな気持ちが「つまづいた」の5文字に詰まっているような気がします。
誕生日にくれた流行りのキャップ 実はサイズきつい
「私も一緒につかいたくって」ってエへへちゃうで
怒らせたくてパシャリ寝顔 「もうやめて~」って僕見つけてギュッ
アダムとイヴも二度見しとったやろ
思い出回想パート2&3。付き合って少ししてお互いに気を許してきた頃のお話。
アダムとイヴの解釈についてはいろいろな方が素敵な記事を書かれているので、私は思い出の一部分というサラッとした解釈にしておきます。
ドア開く まだ降りないで
現在に戻る。おそらく、彼女は短期間の里帰りでこの電車に乗っている。だから彼としては、彼女の降りる駅の予想はつくけど確信はないという感じ。ドアが開くたびに降りるな、降りるなって思ってる。
ガタンゴトン揺れる僕らは きっと笑うため泣いてたの
ポケットでぽけーっと僕の切符 乗り越しラブストーリー
「きっと笑うため泣いてたの」は別れる時の回想。ここで言う“笑う”は彼女が夢を叶え、彼が幸せになることなのかな。お互い好きなままでのお別れ。高校生には苦しすぎるその選択をするために、2人でたくさん泣いたんだと思います。
僕を待つ君がもし居たらどんなに笑えんだろう
本当は知ってたサヨナラだって
君の切符幸せそう 僕が降りる駅見えてきたよ
彼女が上京した直後の彼の様子。彼女とお別れするときは強がってしまったけど、本当はさみしいし、お別れしたくなかった。そんな彼の弱音が垣間見える部分です。
本当は知ってた、というのは情報の後出し。彼女が乗ってきたとき、彼女の薬指には綺麗な指輪が光ってた。その指輪と彼女の表情、そのすべてを統合して「彼女は今幸せなんだ」と悟るんです。彼女が今笑えているのなら、本当の意味でのお別れをしようと思うんです。
ガタンゴトン揺れる僕らは 出会い別れまた恋をして
ドンと構えた僕の切符 乗り越しラブストーリー
はじめのところと歌詞は同じ。だけどここは大人になった彼らがいる電車ではなく、高校生だった彼らのいる電車を表した部分だと思います。「おはよう!」って乗り込んでくる活発な女の子と、おとなしい青年のお話。これから恋人になる2人の温かい出会いのシーンです。
ここは出会いの回想を後に持ってくることで、幸せだった過去を際立たせているように思います。恋してた過去と失恋してる現在、その差をピークに持ってくることで最後のフレーズを活かす。そんなまとめのシーンとも言えるでしょうか。実は一番のしんどいポイントってこの部分な気がしています。
揺れる心 行け涙
僕の愛してる
現在の彼が心の中で彼女に別れを告げ、電車を降りるシーン。これでよかったのかと迷う心と、自然と溢れる涙。心がぐちゃぐちゃになってしまうけれど、最後に残るのはやっぱり「好きだった」という気持ちです。
でもその好きは彼女本人に向けられたものだけではない。これまでの歌詞に登場した彼女との思い出や、彼女からのプレゼント。そういうものも含むはずです。
だからこそ"何を愛しているのか"は言わない。「愛してる」に続く言葉は彼女の名前だったり、思い出だったり様々。
既出の幸せそうな彼女とこれから幸せになろうとする彼、その対比がよく出ている部分だなと思います。
彼がこの恋を思い出すのはこれで最後。大切に胸にしまってその思いに鍵をかけて、彼は幸せへ向かって歩みだすんでしょうね。幸せになってね…って言いたくなるシーンです。
最後に
・乗り越したものは何だったのか。
これはきっと、一番解釈が分かれる部分。様々な考えがあると思いますが、私は彼らの「愛してる」だと考えています。
ここで提唱したいのが、“彼女も実は彼に気づいていた”という説。彼は彼女の姿を見て恋心を蘇らせましたが、彼女はそれを恐れたんです。恋心を蘇らせてしまったら、笑うために泣いたあの日が無駄になってしまう。そう思ったから、彼に気づかないふりをした。そんなことももしかしたらあるのではないでしょうか。
そうやって、彼らの間に微妙なすれ違いが生じていたとしたら。
お互いに気づいていなかっただけで同じ想いを抱えていたのだとしたら。
彼らは一体どうするべきだったんでしょうね。
ここからは私の妄想ですが、この電車の終点は2人が通っていた高校のある駅だったのではないでしょうか。
つまり、思い出の場所に向けて2人ともが想いを乗り越しさせたんです。思い出の場所に向かって恋心を昇華させたい、そんな2人の想いが一致した瞬間、それがこの曲の肝だったのではないか。そんな気さえしてしまいます。
失恋ストーリーに似つかわしくないメロディの温かさ。それが象徴するものはきっと、こういう「希望」なんでしょうね。バッドエンドの中にもハッピーエンドを見いだせる、そんな曲になっているのもまた憎いな~と思いました。
というわけで、乗り越しラブストーリーはこんなお話だったらいいなっていう妄想は以上です。
乗り越しブログはほんとのほんとにこれで最後だよ!長々とお付き合いいただきありがとうございました!楽しかったです!